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イデオロギー政党

 自民党イデオロギー政党化してしまった、という記事を目にしたけれど、そもそも、今回の選挙で生き残った自民議員達が実体を表している。自民党の根幹は全体主義国粋主義であって、重視するものは市民や政策ではない。根本的には昔からイデオロギー政党だ。

 自民党は経済発展の影にそれを隠して、この何十年間市民を確実に洗脳できるよう、社会を構築してきたわけだ。洗脳された市民には、自民党がそれと見抜けない。自民党でも良い政策はできる、他の党もそれほど変わらない、ならば身近の有力者=既存の自民党議員に投票を、ということに。この図式が、自民党の洗脳の結果だ。以前、森が、無党派層は寝ていてくれればいい、という趣旨の発言をして問題になったが、アレが分かりやすい本音だ。

 では、洗脳するのはなぜか。それは、自民党イデオロギーが、普通の市民の自然な良識とは全く異なるからだ。

 悪ければ悪い、良ければ良いと、個々が率直に物事を受け止め、想像力を働かせて本質を理解することは、異なる価値観を持ったものが共生するために、人が長い争いの時間を費やして獲得してきた知恵だ。

 しかし、全体主義国粋主義を行き渡らせ、それが善と市民に思わせるためには、市民自らに考えさせてはならない。全体主義国粋主義は、個々の自然な良識や判断を嫌い、それらを統制する事が生来の思想だから。何も考えなくても国がうまくやる、日本はこんなにアジアの他の国より豊かで、遠いアフリカの貧困に対してもこんなに貢献している、だから我々に任せなさい、考える必要はないと。

 まったくどこかの独裁国家のような話だ。


 今回の選挙で、その自民党の化けの皮にいい加減、気が付いたのだと思いたいが。はたしてどうか。